朝1のカフェインがあまりよくないと聞いて、理由を調べようと思いこの記事を書いている。
カフェインの効果
・覚醒…私達は疲労することで、アデノシンという物質が体内のアデノシン受容体に結合する。これにより、覚醒作用のあるヒスタミンという神経伝達物質の放出が押さえられるため眠くなる。カフェインはこのアデノシン受容体に結びつき、アデノシンとアデノシン受容体の結合を邪魔する「拮抗作用」があるため、睡眠が抑制され、覚醒効果がもたらされる
・利尿作用…カフェインは有機化合物であるアルカロイドの一種で、腎臓など末梢の血管を拡張させる働きにより利尿効果が生じ、むくみの改善に繋がったり、血流を改善して体を温めたりする効果が期待
・ダイエット…体内でエネルギーを熱に変える働きを促進するため、体脂肪の蓄積を抑制する可能性。コーヒーには、カフェインとクロロゲン酸による「脂肪燃焼効果」が期待できるためです。交感神経を刺激するカフェインの効果で血行が促進されることと、クロロゲン酸による脂肪分解と脂肪吸収を抑える効果による
カフェインとコルチゾールの関係
起床後の1時間はコルチゾールと呼ばれるストレスホルモンの働きが活発になる。コルチゾールは体を覚醒させる働きがあるのだが、朝いちばんにコーヒーを飲んでしまうと、カフェインとコルチゾールが互いの働きを抑制してしまい、覚醒作用が妨げられてしまうことで、かえって眠くなったりだるくなったりしてしまう。
そのため、ベストなコーヒーを飲むタイミングは午前10時頃である。ストレスホルモンであるコルチゾールは、一般的に午前9時ごろピークに達し、その後は夜に向けて減少していく。コルチゾールとコーヒーのカフェインが互いの働きを抑制しないような時間帯を選ぼう。また、起床時間を基準に考えると、コルチゾールがピークに達するのは起床してから30分~1時間後で、その後は減少していくのです。よって、起床後1~2時間後ごろにコーヒーを飲むのがベストのタイミング
カフェインと筋トレ
運動パフォーマンスの向上効果においては、テストステロン濃度の増大が関係している可能性が指摘されている。
<実験1>運動の1時間前に0mg、200mg、400mg、800mgのカフェインを摂取することによる、血中テストステロン濃度の変化を調べた二重盲検ランダム化比較試験が行われました。これによると、カフェインの摂取量が多いほど、唾液中のテストステロン濃度の上昇量が増加していたことが明らかになっています。
<実験2>カフェインが含有されたガムを運動前および運動の合間に摂取することによる、血中テストステロン濃度の影響を調べたランダム化比較試験が行われました。この試験によると、カフェイン入りのガムを噛んだラグビー選手は、接種後15分後の唾液中のテストステロン濃度がプラセボのガムを噛んだ選手と比較して70%も増加していたことが明らかになっています。
このように、カフェインの摂取は直後の唾液中テストステロン濃度を上昇させるという試験結果が複数得られています。性機能の向上に役立つという研究結果はまだ得られていないが、運動時の疲労の軽減や、筋肥大の効率化など、特に運動パフォーマンスの面において様々な恩恵が期待される
カフェインの摂取によって、人が意識して自発的に発揮する最大の力である「覚醒随意最大収縮」や、くり返しの負荷を継続できる持久力である「筋持久力」が高まるため、筋トレが効率的に行えるようになることがある。有酸素運動の前に摂取すると、脂肪の燃焼効果が高まるという研究結果もある
カフェインの目安量とタイミング
日本では「カフェインに対する感受性に個人差がある」として、1日の摂取許容量は決められていないが、カナダやオーストラリアなどで、カフェインの1日あたりの推奨摂取量が決められている。
カナダ保健省によるカフェインの推奨摂取量(2012年発表)は、以下のとおり。
・健康な成人:400mg以下
・妊婦、授乳婦、妊娠を計画している女性:300mg以下
・10~12歳児:85mg以下
・7~9歳児:62.5mg以下
・4~6歳児:45mg以下
食品名 | カフェイン含有量 | 備考 |
---|---|---|
コーヒー(浸出液) | 60mg/100ml | 浸出法:コーヒー粉末 10g/熱湯150ml |
インスタントコーヒー(顆粒製品) | 57mg/100ml | 浸出法:インスタントコーヒー2g/熱湯140ml |
玉露(浸出液) | 160mg/100ml | 浸出法:茶葉10g、60℃湯60ml、2.5分 |
紅茶(浸出液) | 30mg/100ml | 浸出法:茶葉5g、熱湯360ml、1.5分~4分 |
せん茶(浸出液) | 20mg/100ml | 浸出法:茶葉10g、90℃湯430ml、1分 |
ほうじ茶(浸出液) | 20mg/100ml | 浸出法:茶葉15 g、90℃湯650ml、0.5分 |
ウーロン茶(浸出液) | 20mg/100ml | 浸出法:茶葉15g、90℃湯650ml、0.5分 |
玄米茶(浸出液) | 10mg/100ml | 浸出法:茶葉15g、90℃湯650ml、0.5分 |
エナジードリンク | 32~300mg/100ml (製品 1本当たりでは 36~150mg) | 製品によって、カフェイン含有量及び内容量が異なる |
※日本食品標準成分表2020(八訂)を参照
コーヒーで言うと、一日最大で600㎖を飲むのが推奨され、カフェインが360㎖が接種できる。緑茶にもカフェインが多く含まれているが、緑茶にはカフェインの興奮作用を抑制するテアニンも豊富に含まれているため、緑茶の摂取で覚醒効果を得ることは難しく、天然の飲料ではコーヒーの摂取が効率的であると言われている。
この量を超えるとすぐに体に異常が現れるわけではないが、カフェインを過剰に摂取すると、以下のような症状が生じることがある。
・不眠症
・頭痛
・イライラ感
・脱水症
・吐き気
・めまい
・心拍数の増加
・震え
カフェインの血中濃度は摂取後30分~2時間程度で最大となり、半減期(効果が半分になる時間)は2~8時間と幅があることが分かっています。カフェインの影響が睡眠に及ばないよう、目安として就寝の6時間前からはカフェインの摂取を控えるようにするとよい
カフェインが効きやすい人とそうでない人の違い
カフェイン感受性に影響を与える要因としては、体格(以下の表)、年齢、病歴、医薬品の使用、心身の健康状態などが知られており、子どもはカフェインに対する感受性が高く、女性より男性の方が感受性が高い可能性も示されている。さらに近年、いくつかの遺伝子がカフェイン感受性レベルに関係していることが明らかになった。たとえば、日本人においては、4人に1人が、カフェイン150mgを摂取した後に、不安感が高まる等の害が現れる可能性が高い遺伝子を持っていることが示唆されている。
安全とみなされる量 | 体重40kgの人なら | 体重60kgの人なら | 体重80kgの人なら |
---|---|---|---|
成人:1回に3mg/kgまで | 1回120mgまで | 1回180mgまで | 1回240mgまで |
成人:1日に5.7mg/kgまで | 1日228mgまで | 1日342mgまで | 1日456mgまで |
小児~青年:1日に3mg/kgまで | 1日120mgまで | 1日180mgまで | 1日240mgまで |
妊婦・授乳婦:1日200mgまで |
まとめ
カフェインの過剰摂取となる量が人によって違うが、一日400㎎までを目安に(コーヒーだと600㎖程)カフェインを摂取するのが良い。さらに、カフェインの効果を発揮できるように、カフェインの取るタイミングを考えるのが良いのかなと考えた。私の場合は、集中力を上げたり、筋肉トレーニングの効果を上げるために、血中濃度が最大になるように運動30分から2時間前に接種することや、朝1に飲むのはコルチゾールと拮抗してしまうので良くないと分かったので、10時頃に飲むのが良いと知ったので実践していこうと思う。
まあ、できる範囲で。
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